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MYST

by ktj last modified 2009-04-15 05:39

TM & (C) Cyan Inc., Broderbund Software


概要

「the Manhole」「Cosmic Osmo」「SPELUNX」で「ハイパーカードとモノクロMacだけでも面白いゲームを作れる」ことを証明して見せたCYAN(=Miller兄弟)の3作目。 今回は前2作とは異なり、「最新の3D映像技術を用いた美麗な画面」「QuickTimeによる滑らかなアニメーション」で構成されている。 90年代で最もヒットしたPCアドベンチャーゲームの一つ。

ストーリー

ふと気付くとあなたは「ミスト」の世界の中にいた。 ここでは「本」の中にいくつかの世界が封じ込められており、あなたはその「世界」の中を行き来できるようだ。 あなたは最初の世界−ミスト島で、本の中に閉じ込められた二人の兄弟の願いを聞き、各「世界」を旅してまわりながら、「本のページ(それがあれば彼らは本から出られるそうだ)」を探し求める....

レビュー

まず言っておきたいのは、あなたがこのゲームに「正統派アドベンチャーゲーム」または「マンホールのようなゲーム」の期待をしているのであれば、このゲームを買わないことをお勧めする。 もしプレーすればあなたの期待は必ず裏切られるだろう……悪い意味で。

まずこのゲームにはストーリーがない。 あるのは「ストーリーらしきもの」だけだ。 はっきり言ってしまうと、上で述べたストーリー、それがほぼ何の進展もなく終盤まで進んでしまう。 終盤まであなたのすることは「ページを探すこと」だけであり、他に分かることは「何一つない」。 で、最後の最後になって、何の脈絡もなく「実はこういうことだったのだ」と説明が入る。 これだけ。 はっきり言って小学生でももっとましなシナリオ書きますぜ、最近は。

じゃあ「マンホール型」のゲームとしてはどうかというと、これまたいただけない。 マンホールから強化された「美しい画面」「ストーリー性」のことごとくがゲーム性を損なうのに一役買っている。

具体的には、

  • 美しい画面→背景とオブジェクトの区別がつきにくい。
  • ストーリー性→なまじっかゲームの「目的」ができてしまったため、マンホールの魅力である「適当にクリックをして反応を見るだけで楽しい」という感覚が大幅に損なわれている。

ということである。

結局、アドベンチャーゲームとしてのミストは「ゴージャスな『ミステリーハウス』」に過ぎない。 しかも、なまじっか見た目がゴージャスになり、かつゲームの世界が広いため、ことゲーム性に関しては、15年以上前のゲームであるミステリーハウスにすら劣る。

※ミステリーハウス
1982年、マイクロキャビンより発売された黎明期の国産アドベンチャーゲーム。 内容は「とある邸の中に隠された財宝を手中にいれるため、『金庫』『鍵』『金庫のダイヤルナンバーが記されたメモ』を探す」といういたってシンプルなもの。 グラフィックはモノクロ線画で、もちろんBGMなどない。 「金庫の場所」「鍵の隠し場所」「ダイヤルナンバー」はプレイするたびに変わる。 なお、シエラ・オンラインから80年に同名のアドベンチャーゲームが出ているが、グラフィックがモノクロ線画であること以外に共通点は無い。

ただ、グラフィックとサウンドは本当に素晴らしい。 特に新しい世界に入るときのQuickTimeアニメーションだけでも一見の価値はある。 それだけにゲームとして水準を大幅に下回っているのが残念でならない。

たとえば「わけの分からん、ゲーム内容と無縁な」ストーリーをばっさり捨てて「マンホール型」のゲームに徹し、グラフィックやサウンドが表現しきれない部分を文字で補うようにすれば(今のPC環境では「絵と音」だけで全てを表現するのは不可能…だと思う)、結構出来のいいゲームになるんじゃないだろうか。 あれだけ商業的に成功したミストがこのような形でリメイクされることは100%ないだろうが、もしできるのなら、是非プレイしてみたい。


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