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市民球場跡地と中央公園のスタジアムを今一度考えてみた

by ktj posted at 2015-12-26 16:38 last modified 2015-12-27 07:40

ここ一月ほどの各種SNSなどで「市民球場跡地にサッカースタジアムを」という動きが活発になっている。これらに関する感想は、

  • 気持ちは分かる
  • でも行政批判や願望を突きつけるだけじゃうまく動かない

で、以前からずっと変わっていない。クラブ側だけじゃなく行政側にだって事情はあるわけで、両者の事情を把握した上でうまいやり方を考える、というのが今必要な作業ではなかろうかと。

クラブの場合、「少なくとも交通至便な立地にある、客単価の高い(=陸スタではない)スタジアム」をホームにしないと将来の経営の見通しがたたない、というのが理由だよね。今はエディオンが割高な広告料を払ってるからなんとかなってるけどいつまで続くか分からないし、Jリーグの分配金の増加もあんまり期待できない。なんで、「チケット単価を高くとれる球技場を、交通至便な(=タダ券ばらまかなくても集客できる)立地に。可能であれば新規顧客の開拓がしやすい中心部に」というのは当然と言えば当然。具体的な規模としては、小谷野前社長がいっているように、チケット収入で年間10億(単価2500円として年間40万、一試合当たり平均2万弱)ということで、25000人級ということになるのではないだろうか。

一方、行政の事情は多分「跡地という一等地を有効活用したい。それには公共性が高く、なおかつ都心に行いと機能しないような施設を」って所じゃないだろうか。で、そういう施設としては、文化・芸術・教養系の施設(現行の青少年センターとか)だったり、気軽に(低予算でも)イベント開催ができる広場だったり、アマチュア競技に適したスポーツ施設だと思うわけです。これも当然といえば当然。

つまり、どっちの事情も正しいんじゃないかと。でもって、両者を簡単に併存できるほど跡地は広くない。跡地にサッカースタジアムをたてることによって生じるメリット(年に20数日、周囲の商業施設に賑わいをもたせる)は、他のコンテンツが跡地から排除されるというデメリットを埋められる程には大きくない。

Note

(サッカーは世界中で人気なので)「跡地にサッカースタジアムを造ると広島のPRになる」「特に海外からの観光客増に貢献できる」といった意見もある。もちろんまったく効果がないとはいえないけど、「都市中心部の貴重な土地をスタジアムに割り当てる」ことに足るだけの効果か?、というと疑問。

サッカーは世界中で最も人気のあるプロスポーツコンテンツだけど、逆にいうと「サッカーは世界中どこにでもあるありふれたコンテンツ」ってことじゃないだろうか。世界中で毎年いくつもスタジアムができているわけで、スタジアムを建てること自体に十分なPR効果があるとは思えない。観光客についても、もちろんアウェイ客は期待できるけどそれって年間2~3万人くらいじゃないだろうか。海外からのお客さんは大抵羽田か成田か関空からやってくるわけで、千葉や浦和や大宮や豊田や吹田や長居や神戸にもスタジアムがある以上、サッカー目当てにわざわざ広島に来てくれることは(ACLを除いて)あんまり期待できないのでは?

サッカースタジアムによってPRや観光客増が期待できるとすると、「スタジアムができる」→「クラブの経営が安定する」→「継続的に(国際的に注目されるレベルの)強豪クラブになる(今の広州恒大ポジ)」というパターンじゃないかと。スタジアムを建ててすぐに効果がでる訳じゃないし、また、それを実現するには2万5000人級のスタジアムじゃたりないような。

実際のところ、Jリーグクラブの価値は今のところローカルコンテンツとしてのそれが圧倒的であり、それ以外の(あるかどうか分からない)効果を最前面に出して主張するのは逆効果じゃないかと思うわけです。

だから難しい。

てことで考えてみた。まず跡地にスタジアムを置く場合。

  • イベント広場(3000平方メートル以上)や文化・芸術施設(青少年センター(現状で2500平方メートル)含め建築面積5000平方メートル程度)と共存できること
  • 上記イベント広場、文化・芸術施設はスタジアムにたいして手前(東側及び南側)に配置すること
  • 広場イベントとサッカーの試合を同時開催できるよう、スタジアムの待機列や動線を工夫すること
  • スタジアムはアマチュアの試合がしやすいよう工夫すること

あたりが必須条件となるんじゃないかと思う。

ガンバの新スタジアムの建築面積と収容人員から計算すると、モダンなスタジアムでは0.56平方メートル/人(尤も、スタジアムの規模に関わらず一定の大きさが必要な部分もあるので、25000人級ならこの数字はもう少し大きくなるはず。千葉のフクアリだと16000平方メートル/19781人で約0.81)。そうすると25000人収容可能なスタジアムのスタンドの奥行きは30メートル程度。フィールドのサイズをラグビーも十分できるよう130x81メートル程度とすると、必要なスペースは190x141メートル。実際に配置してみるとこんな感じ。

/img/blog/atochi-stadium20151226.jpg
  • 2つあるオレンジ色の箱は文化・芸術系施設でどっちかは青少年センターの移転
  • 西・南側スタンドの1F+B1F(たぶん延床面積8500平方メートルくらい)も公共施設用として使用
  • PL教会・護国神社駐車場は(例えば中央公園バレーボール場跡地とかに)移転(スタジアム関係なしに移転が検討されている所だし)
  • 商工会議所は事務局機能のみを文化・芸術系施設の上階(4~6F)に移転。土地を市に寄付する代わりに賃料タダとか条件つけて
  • ハノーバー庭園は中央公園自由広場あたりに移転
  • 武道場は一旦解体せざるを得ない。なので建築費+15億程度。武道場はできて20年ちょっとなので、これに都市公園の補助金をつけることは難しそう
  • 高さ制限のある跡地に建てる以上、スタンドの傾斜は緩くならざるをえない
  • スタジアムの拡張は不可能。サンフレッチェの人気が向上してでかい箱が必要になったら別の場所に新たにスタジアムを建てる必要がある
  • ↑の事情を考えると、スタジアムは「サンフレッチェがでていっても使いようがあり、建築費・維持費も抑えられる必要最低限の球技場であることが好ましい(例えばゴール裏は屋根無で立ち見席のみとか)。

行政側の建築費負担も、建築費を100億(武道場込み)くらいに抑えられるならばacceptableな水準に収まると思うがどうだろう。

次は中央公園につくる場合。

  • 南北方向のスペースが足りないし、基町アパートの騒音・日照問題があるので、基町小学校と(200メートル位しか離れていない)白島小学校の統合(及び幼稚園・保育園の再配置)や、低層アパートの移転が必要。ざっと数えて400戸くらいなので全部移転させるならば+100億

中央公園にスタジアムをつくるメリットは、クラブにとっては「ラグジュアリーなスタジアムが十分可能なスペースがあり、将来の拡張も可能」という点。行政にとっては、跡地をより有効に活用できる(例えば、中央図書館の跡地への移転とか)という点。欠点はお金がかかること。

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