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旧広島市民球場跡地

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【専スタ@広島】いややっぱり県営グランドをいじるのはむずい

by ktj posted at 2011-12-24 19:23 last modified 2011-12-24 19:23

前回の案でいいかなー、と思ったがまだ引っかかる点が。

  • メイン競技場と補助競技場を離していいものか、という問題。陸上競技場の規格でも「主競技場と補助競技場との動線を簡単かつ明快な関係にあるようにしなければならない。また、陸上競技場の設置にあたっては主競技場と補助競技場の相対関係(動線)を十分考慮し、特に招集所とその付近の仮設トイレ等を含めた施設づくりをする。」ってなってるし。
  • そういえばこのエリア、南道路のインターがくるはずだから、補助競技場と主競技場の間に色々できてしまうのでよろしくない。(アップの為の補助競技場なのに)

てことで、広島県営グランドはいじらないというのが正解か。広島にサッカー場を作るってなかなか難しい。

  • 「今」必要なのは顧客の新規開拓が可能な「都市中心部にあるスタジアム」。規模は20000人級でOK
    • 必要な土地は大体3ha
    • でも将来このキャパで足りなくなった時にどうする?20年くらいで移転とかさすがに無理
  • 将来的に必要となるのは、「40000人級のスタジアム」。場所は郊外でOK
    • 必要な土地はスタジアムだけで4ha。郊外に作るならその2~3倍位の土地を駐車場として確保する必要あり

むろん、都心の一等地を4haを確保できればいいんだけど、そんな土地はなかなかないし、あったとしても大抵はサッカースタジアムよりも有用な用途があったりする。もひとつ加えると、公営施設として自治体に建築費を負担してもらうのなら、「お金を出すに値する根拠(みもふたも無い表現で書くなら「スタジアムを作るとどんだけ税金が増えるの?」ていう話)」を明確にする必要がある。

てことで、やっぱり市民球場跡地に「4万人級に拡張可能な2.5万人級スタジアムを、イベント広場とセットで作る。もちろんクラブの使用料も相応に上げる」てのが落としどころかな、と。以前の検討は、跡地東側にイベント広場を配置するというものだったけど、肝心のイベント広場がちと狭く、日当たりも良くなさそうというのがネック。そこで、南側をイベント広場とする案でやってみた。

/img/blog/atochi02.jpg

バックスタンドは今回はあえて作らず、拡張する必要が出たときにハノーバー庭園と武道場を移転させて作る。スタンド+グランドの面積は2.9ha。収容人員は24000人くらいと推定。PL教会を移転させる必要があるのがネックだが。

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アトランタの充実っぷりに噴いた

by ktj posted at 2012-01-22 15:59 last modified 2017-01-29 12:53

地方でのスタジアムのありかた、みたいなのを考えるにあたって他国の状況を調べていたのだが、アトランタの充実っぷりがすごすぎる。

/img/blog/atlanta_map.jpg
  1. Georgia Dome: NFLファルコンズの本拠地のフットボールドーム。キャパ71228人。
  2. Herndon Stadium: モリス・ブラウン大学のフットボールスタジアム。アトランタオリンピックではフィールドホッケーの会場として使用された。キャパ15011人。なお、このスタジアム、大学の資金難・学長の横領・それに伴う認可取り消しなどの理由により現在は使用されていない。もったいないことだ。
  3. Panther Stadium: クラーク・アトランタ大学の陸上競技兼フットボールスタジアム。ここもアトランタオリンピックのホッケー会場。キャパ5000人(メインスタンドのみ)。真北にはソフトボールグラウンドもあるよ。
  4. Booker T. Washington高校: 一学年300人強の生徒数の9-12制(日本でいうところの中三~高三)の公立高校のグラウンド。このクラスの高校が陸上競技場、野球場、ソフトボール場を持っているのがアメリカクォリティ。ちなみに、フットボールの試合はアトランタ都心から5キロほど南にいったところにあるLakewood Stadium(陸上競技兼フットボールスタジアム。キャパ10000人。所有はアトランタ学区)で行っているとのこと。なお、ブッカー・ワシントンは19世紀末~20世紀初頭の有名な黒人教育者らしく、全米に同じな前の高校がたくさんある。
      1. Harvey Stadium: モアハウス大学の陸上競技兼フットボールスタジアム。キャパ9000人。
  5. Turner Field: MLBブレーブスの本拠地の野球場。キャパ50097人。アトランタオリンピックのメイン会場を改装したもの。
  6. Phoenix II Park: 陸上競技場、投擲場(どっちもフットボール兼用)、ソフトボール場にテニスコートのある(多分公営の)公園。
  7. Maynard H. Jackson High School: 一学年200人強の生徒数の9-12制の公立高校のグラウンド。陸上競技場兼フットボール場(スタンド無し)と野球場。
  8. Grady Stadium: Lakewood Stadiumと同様、この地域の学区が保有する陸上競技兼フットボールスタジアム。キャパ6500人。たぶん隣接するHenry W. Grady High Schoolの校庭も兼ねているはず。
  9. Georgia Institute of Technology: 大学の各種グラウンド。北からテニスコート、陸上競技場(Griffin Track。1500人のスタンド付き)、フットボールの練習グラウンド(Rose Bowl Field)、野球場(Russ Chandler Stadium。キャパ4157人)
  10. Bobby Dodd Stadium: ↑のジョージア工科大のフットボールスタジアム。キャパ55000人。

アメリカって、基本的に日本でいうところの一種競技場はほとんどなく、その代わりに三種レベルの陸上競技場をたくさん作っている(ちょっと大きい高校なら三種級競技場を持つのがデフォ)。で、向こうの高校陸上競技は高校のグランド(でも三種競技場クラス)で出来る規模の陸上競技会をこまめに開催して、州大会とかは二種クラスの大学の競技場(大体隣にフットボールの練習場があって補助競技場代わりに使える)で開催する、てのが典型的なパターンっぽい。ちなみに陸上は春、フットボールは秋と完全にシーズンが分かれているから両者の間でコンフリクトが起きにくいみたい。これだと日本みたいに一種競技場は必要ないし、ましてや公営である必要もない。

これに大して日本だと、参加人数の多い大会を過密日程で行いがちになるため、どうしても二種+三種、出来れば一種が無いと困る、ということになる。で、それゆえに一種陸スタは比較的容易に建ちやすい。一方、サッカースタジアムは、(球技場として使える陸スタが既にあるので)「アマチュア競技者の為の競技環境を整える」という大義名分が立ち辛く、なかなか公営で建てようという空気になりにくい。さらに、JFAやJリーグが要求するスタジアム基準がやたらと高く、かつJクラブがスタジアムのイニシャル/ランニングコストに見合った使用料を払える可能性も低い(強力な親会社がいるなら話は別だけど。万博に年6億つぎ込むガンバは大したもんだ)ため、どうしても安易な「陸スタ拡張スタジアム」に飛びついちゃうんだよね、サッカー界も。

正直、市民球場跡地に専スタは難しいような気がしてきた。

by ktj posted at 2012-09-16 16:02 last modified 2017-03-02 05:39

サーバのリプレース(遅々として進まない)が終わるまでこのブログを更新するつもりは無かったんだけど、なんか色々と盛り上がっているっぽいんで。ちなみにこの件に関しては、私は行政よりかつ「身も蓋もない」つースタンスで書いてます(私は単なるサラリーマンで行政の人間ってわけじゃないよ、念のため)。

1. そもそもあの土地にスタジアムを建てることが可能なのか、という問題

「J且つA代表仕様の」サッカースタジアムって非常に制約の多い施設だ。詳しくはJFAのスタジアム標準に書いてあるのだが、要するに

  • A代表の試合をやるならキャパ4万人オーバーで
  • 敷地は、お客さんが余裕を持って退場できるよう十分なスペースを確保しましょう。特に、ホーム側のゴール裏入場口付近は会場前からサポーターが待機しているのでここに十分なスペースを確保することが必要です。具体的には、収容人員の2~3割の観客が待機列を組めるスペースが必要です。
  • 待機スペースにトイレを配置しましょう。
  • 南側の空が見渡せる場所に放送車を停めるスペースが必要です。
  • メインスタンドが西側に配置されることが望まれます。
  • ピッチは天然芝である必要があります。
  • VIP用の動線を一般観客用とは別に確保しましょう。
  • ゴールラインから10m、タッチラインから8.5mのスペースを用意することが望ましいです。つまり推奨されるピッチの大きさは125mx85mとなります。さらに、ラグビーでも使うつもりならばもう5m縦に広げて、130mx85mとすることが望ましいです(参考: ラグビー競技規則)
  • 更衣室等、チームが使用する部屋はホームとアウェイとで差別することなく同等のものでなければいけません。また、メインスタンド側に設ける必要があります
  • 更衣室は、一日に複数試合を行うことを考慮して4チーム分確保することが望まれます。
  • コンコースは、ハーフタイム時の人の往来を考慮して幅員を確保しましょう。
  • 観客席は独立した椅子で、30センチ以上の背もたれがあることが望まれます。
  • すべての観客席が屋根で被われていることが望まれます。
  • 座席の横幅は最低45cm、できれば47cmを確保することが望まれます。
  • スタンドは、メイン・バック・両ゴール裏の独立したセクションにより構成されるべきです。
  • 女性1000人につき20室、男性1000人につき5室+小便器10、洗面台5器を少なくとも設置することが推奨されます。

ということのようだ。でもって、市民球場跡地も制約が多い。

  • あまり広くない。専スタを建てるんなら最終的には40000人級に拡張することを前提とすべきだが、40000人級スタジアム「のみ」に必要なスペースは200x200m程度。隣接する商工会議所とPL協会、青少年センターをつぶしてなんとか確保できるか、ってところ(地下がポンプ室となっている球場南の「勝鯉の森」や球場北の武道場はつぶせないので)。待機ゾーンを確保するにはもう少し広いスペースがあった方が良い。
  • 都市公園法上の制約。市民球場跡地は都市公園である「中央公園」の一部だ。で、都市公園法では、この中の建物の建築面積の合計が全体の面積(確か44ha)の12%以内、ていう制約がある。スタジアムを建てるなら、県立体育館、青少年センター、中央図書館、広島城等と合わせて52800平方メートル以内に抑える必要がある。はっきりと調べた訳じゃないが、今の中央公園で建物を建てる余地は30000平方メートルちょっと(8/22追記。ここは間違い。資料が見つかったので新しい記事で説明)。40000人級スタジアムを建てたら多分他に何も作れない。まあ建築面積はやりようによっては何とかなるけど。例えば、いずれ解体される基町アパート(ここも国有地)はいずれ解体されるけど、その時にここと市民球場跡地を交換して跡地を中央公園から外してしまう、とか。
  • 跡地(を含む中央公園全体)は国有地。なんで、法規ギリギリのラインをついていこうとすると国から横槍が入る可能性大。てか旧市民球場のときも国と散々やってるし、ここに「プロサッカー仕様の」スタジアムを建てると国と揉める可能性大。
  • 高さ制限。跡地は平和公園と原爆ドームをつなぐ線の延長上に位置しており、ここは景観維持のために25mの高さ規制がある(市民球場の三塁側スタンドの所はさらに厳しい20m)。鹿島サッカースタジアムの高さが50m近いことを考慮すると、ここに40000人級スタは厳しい。グラウンドを掘り下げるという手もあるが、芝の育成上好ましいとはいえないだろう。あるいは、うまくスタンドを配置して40m超のスタンドでも景観上問題ない、とうデザインにすることも考えられる。ただし、その場合は平和公園のアーチ→原爆ドームをつなぐ線の延長上(だいたい旧市民球場のレフトスタンド外周をかすめるくらいの位置)にぴったりフィールド中央が位置する、というデザインになると思われ、今度はメインスタンドを建てる土地が無い。
  • あと、都市計画法上の制約で、建ぺい率60%、容積率200%っていう制約もある(詳しく広島市地図情報提供システム を参照のこと)。

てことで、跡地にスタジアムを建てること自体が難易度大。

2. 跡地が一等地すぎるという問題

跡地周辺の紙屋町エリアの課題は土日祝日の集客だと思うんだ(バスセンターがあるんで平日の集客はそこそこあると予想。たしか一日17万人の人通りとか)。で、跡地をJ&代表仕様のスタジアムにした場合、跡地をほぼ完全にスタジアムが占有してしまうことになる。スタジアムでの集客はサンフレッチェと代表戦だが、ACLやナビスコは基本平日。天皇杯も週末開催は1~2試合。代表戦は年1~2回がいいとこかと。年20日ちょっとの稼働って周辺の商店にとって満足がいくレベルじゃ無いような気がする。

アマ球技やなでしこで稼働率を確保、っていう考え方もあるけど、天然芝の養生を考えると厳しい。アマ球技は原則秋に集中して試合が行われる上、秋はオーバーシーディングで2週間ほど利用を止めなきゃなら無い。加えて、アマやなでしこ用としては大きすぎる専スタは果たしてアマ側にとって魅力的なのか?、ていう問題もある。大きすぎるスタジアムは小規模のリーグやトーナメントでは却って使い勝手が悪いのではないだろうか。陸上関係者がビッグアーチを持て余しているように。(大きなスタジアムを使うと、警備やらで出費も跳ね上がりそうだし)

3. じゃあどこに建てる?

スタジアムを建てるなら交通の便のいい所、具体的にはJRの主要駅から歩いていける所、あるいは、道路事情が良くて駐車場を十分に確保できる所。もちろん200x200mのスタジアムを建ててもまだ待機スペース等を確保できるだけの広さがあるというのが大前提。どちらのパターンでも、日常的に集客できる施設、例えば総合スーパーなんかと組み合わせるとまちづくり的にモアベター。

そんな場所があるの?と思って調べてみた。

  • 二葉の里。広島駅から北に数100メートルという好立地。すぐそばが病院なのがネック。まあ日産スタジアムも隣が病院だしなんとかなるか。あと、用地の真ん中を道路が横断する予定だが、まだできてないので何とか計画変更を。或いはアムステルダム見たいにピッチの下に道路を通すとか。
  • 中央公園(運動広場・芝生広場)。市民球場跡地の北の体育館のさらに北。広さ的には十分で高さ規制も無い。だが基町アパートと隣接しているので騒音対策が必要。跡地と同様国有地なので国を説得する必要あり。
  • 安佐南区川内。土地を買収しないといけないけど郊外ならここか。山陽道、可部街道、祇園新道を擁する、(ぱっと見た限りでは)道路事情が良さそうなのがメリット。近隣に商業施設(緑井)があり、鉄道も緑井(可部線)、大町(アストラム)が使える。東に2キロちょっと行くと安芸矢口(芸備線)があるのでバスを併用すればこっちも使える。

どれも一長一短、ではあるが、跡地以外に手は無い、っていう状態でも無いと思う。

4. で、跡地はどうするの?

上でも書いたけど、この立地に求められているのは「土日祭日にイベントをこまめに開くこと」だと思うんだ。一回あたりの動員が少ない分回数でカバー、ていう感じで。なんで「イベント広場」ってのはそれなりにありだと思うんだ。前にも書いたけどイベント広場の役割ってでかいイベント誘致じゃない(つーかでかいイベントならどこでやっても成功する)。むしろフリマレベルの小規模イベント誘致が鍵。もちろんそのためには利用料を安く(代々木公園と同様の、1日あたり50円/平方メートルが理想。いや国有地地代があるのはわかっているんだけど)することが重要。年数千万の出費で週一以上のペースでイベントができたら成功の部類かと。

でも、イベント広場だけでも弱い。それに、イベント広場は10000平方メートルもあれば十分。他にも何かを入れる余地は十分にある。

イベント広場と用途が重ならず、且つ広場と同様細めにイベントを開催できて、なおかつイベント広場で有用な諸室(更衣室とかトイレとか)を提供できる設備。

球技場はどうだろう。プロ/代表仕様のスタジアムはやたらと制約が多いが、それを外してしまえば? つまり、スタジアム標準で言うところのクラス4スタジアム。収容人員は5000人(言っちゃ悪いがJと代表を除く大抵の競技はこのクラスのスタジアムで十分まかなえる。なでしこもスター選手を集めたINAC神戸戦だけが集客できているという状態)でピッチはロングパイル人工芝。で、なでしこや各種アマチュア球技(サッカー、ラグビー、アメリカンフットボール、ラクロス)をガンガン開催する。

前市長じゃないが、都心エリアのスタジアムが「コンクリートウォール」という側面を持っているのは否定できない。大きな(しかも入場料を取る)建造物は、人の流れを遮断してしまいがちになる。アマチュア競技などの小規模イベントで集客するには、「何をやっているのかが外から見えて、気軽に立ち寄れる」ということが重要だと思うんだ。だから、相生通りを歩いていたり、バスセンターに向かうバスの中から何をやっているのかが見える、スタンドの低いスタジアム&イベント広場ってのは結構いけるんじゃないかと。

市民球場跡地の制約

by ktj posted at 2012-09-22 10:16 last modified 2015-05-02 19:52

跡地の制約についてぐぐってみたら広島市が作った資料を発見した。「旧市民球場跡地にかかる現行の制約条件」ってやつ。てことでこの資料を基にまとめてみる。

1. 都市公園法上建築可能な面積は27300平方メートル

30000平方メートルはあるかと思ったがもっと少なかった。ちなみに中央公園の面積は427600平方メートルでこれも私は大きめに見積もっていた。てことは、グリーンアリーナは平成5年6月30日の都市公園法施行令改正(当時の第5条、今の第6条)を見込んで設計されていたってことか。そう考えないと旧市民球場の建築面積が6000平方メートル未満となってしまう[1]

てことで、都市公園法上、スタジアムのキャパの上限は36400人くらい(他のスタジアムの例を見ると、建築面積はだいたい{収容人員の3/4}平方メートル程度なので)。A代表用のスタジアムとしてはちと小さいか。まあ、基町アパートを解体して土地交換してしまえばいいんだけど。ただその場合、スタジアム用地を市が買い取るか相応の(少なくとも現状よりも高額の)土地使用料を払う必要があるんだけど。

2. 文化財関連(文化財保護法がらみ)

旧市民球場を含む広島城周辺は江戸時代の城下町である。そのため、何か掘る度に文化財が発掘される可能性があるので、事前に調査して何か見つかったら保全の為に必要な措置を取りましょう、というお話。平野市議によれば、外堀の石垣を復元したいとの希望もあるようだ。なお、この平野市議のコラムに載っている地図(中国新聞からの転載のようだ)によれば、外堀はちょうど相生通りから西に伸びて旧市民球場のレフトスタンドを通過するように北に伸びている。グリーンアリーナとか基町アパートとかもろに外堀の上ですな。

まあ、この辺は深く考えても仕方があるまい。上記の平野市議のコラムによれば、旧市民球場から十分に離れている大手町界隈ですら文化財が発掘されているのだから。

3. 建築物を作ることが困難なエリア

旧市民球場の南側一体、旧市民球場レフトスタンドと商工会議所及びPL教会の間、それに旧市民球場ライトスタンドの北東に隣接するエリアは地下に構造物があるため、その上に建築物を作ることが困難である、とされている。

これ、地味にきつい。つまり跡地にスタジアムを建てる場合、その敷地は旧市民球場の敷地+北西のエリアまでに限定されてしまう。arch-hiroshimaによれば旧市民球場の敷地面積は23848平方メートル。北西のエリアまで含めてもスタジアムに使えそうなエリアは25000平方メートル強ってとこか。

上記のように、建築面積÷0.75がおおよその収容人員なので、跡地に作る場合は20000人クラスが上限となる。高さ制限を考慮するともっと少なくなってもおかしくない(跡地南側が20m制限なので。ちなみに18000人収容のフクダ電子アリーナの高さがちょうど25m)。ビッグアーチで25000人動員できている状況からするとこのキャパはきつい。

4. 結論

正直、「クラブの動員力や都市規模に見合ったレベルのスタジアム」を市民球場跡地に建てることは極めて困難であるといわざるを得ない(特に地下構造物がらみで)。広島に専スタを望むのであれば、跡地には早めに見切りをつけて別の好立地を提案すべき。でないとなしくずし的に宇品になっちゃうぞ。

[1](10/2追記) Wikipediaによれば旧市民球場の建築面積は6400平方メートル。外野席は石垣積みの上にスタンドかぶせただけなので建築物扱いにはなっていない、ということだろう。それにしても6400平方メートルに20000人は詰め込みすぎだろ。

【専スタ@広島】スタジアムが立てられそうな土地を比較してみた

by ktj posted at 2012-09-27 07:33 last modified 2017-12-16 17:20

スタジアム候補地としては宇品とか他にも色々あるらしいのでまとめてみた。

1. チェック項目

  • 40000人級のスタジアムを立てられるだけの敷地があるか(200x200m+待機エリア)
  • 交通至便といえるかどうか
  • 周囲に商業施設は十分に配置されているか
  • マイカーでの来場が前提ならば、駐車場用の土地を確保することができるか(松山の例をみる限り、自動車一台あたりの駐車場面積は25平方メートル程度のようだ。自動車1台に平均3人乗って来るとして、4万人すべてが自家用車で来ると想定すると、33万平方メートルの駐車場が必要となる)
  • スタジアム建設以外に必要なコスト

2. 西飛行場跡地

ここは駄目だろう。メリットは40万平方メートル近い土地(確か県有地)をタダで使える可能性があることくらい。軌道系交通が無い上に道路が狭いし、南北に伸びる細長い土地で幅が200メートルしか無いので40000人級スタジアムを作っても待機スペースを十分に確保できない。ついでにヘリポートが敷地内にあるので(飛行場時代ほどではないとはいえ)高さ規制を受ける。

3. 市民球場跡地

交通面等の立地条件は素晴らしい。ただし、「将来的には4万人級のスタジアムとする」ことを条件とすると、前回書いたようにこの土地の制約の多さが致命的過ぎる。きちんとした(座席間隔を十分に確保して且つ屋根掛けを全席に行った)スタジアムを建てようとすると、座席数2万くらいがいっぱいいっぱい。もちろん旧市民球場なみに座席間隔を詰めたり、一部座席を立ち見席にすれば収容人員数をあげられるだろうけど、スタジアムとしての快適さを蔑ろにしてよいものだろうか。

4. 中央公園

立地条件は市民球場跡地と同じで、広さも十分。ただし、ここの問題は北に隣接する基町アパート。住人に高齢者が多く、アパートを解体しない限りスタジアムを建てることは難しいようだ。予想以上に老朽化が進んでいるとのことなので、コストはかかるが解体するのも手だとは思うのだが。

5. 広域公園

広域公園?動員20000あたりで酷い渋滞がおこるのに何で?と思われるかもしれない。でも逆にいうとそこを解消できればあり、っていうことだ。広域公園まわりの地図をみると、ここの問題は、山陽道や都市高速4号線といった複数の道路が交差する地域でありながら広域公園周辺の道路が狭い、という点に尽きるように思われる。なら道路が合流する前に駐車場を確保すればいいんじゃない?と思うわけだ。

都市高速4号線の出口付近や山陽道の五日市インター出口周辺には田んぼが広がっている。ここを買い取って駐車場にするというのはどうだろう。10万平方メートル程度を確保できそうだ。正直これでもちと足りないが。

駐車場用の土地の買収費用は地価を考慮すると40億~。また、ここにスタジアムを作るとしたら、第1、第2球技場を解体してその跡地に建てるのが良さそう。てことで第1、第2球技場の解体費用、跡地の造成(傾斜地なんで平らにする必要がある)コスト、それから都市公園法の建ぺい率確保の為にビッグアーチを縮小する必要もある(ついでに9レーン化もやりたい)。ちょっとお金がかかりすぎかね。

6. 安佐南区川内

アストラム、可部線と一応軌道系交通機関があり、商業施設もまずまず。ここの課題は駐車場用地の確保だろう。十分な駐車場用地を確保しようとするならば、スタジアム敷地と合わせて25万平方メートルは欲しい。とすると、地価から推定される土地取得費用は200億円弱。しかも実際に人が住んでる土地を買収するのでもっとかかるかもしれない。

7. 宇品

建てるとしたら広島港前のみなと公園ということになるだろう。商業施設も隣接している。軌道系交通機関が路面電車のみ、というのがネックだが、港湾エリアだけに道路事情は悪くはない。

もちろん駐車場エリアの確保が必要だが、一応土地はある。メッセ・コンベンション用として広島市土地開発公社が県から取得した埋立地だ。ここの面積は10万平方メートル。まだ足りないが、この南側にも埋め立てを計画しているっぽい土地があるのでそこも使えば(まだ少し足りないが)。

土地買収のコストは、メッセ・コンベンション用地が約115億。南側の埋立地も同じくらいとすると、230億ってところか。

8. 二葉の里

広島駅のすぐ側という屈指の好立地。イズミ本社と高精度放射線治療センターの建設が決まったが、まだ4万人級スタジアムを建てられるだけの余地は残されている。用地は住宅地及び公園を予定しているとのことだが、計画は流動的であり可能性は十分にあると思う。

土地買収費用だが、近接する高精度放射線治療センターの用地(6000平方メートル)の買収額が約10億円とのことなので、50000平方メートルほど取得するなら80~90億円。結構良さそうな気がするがどうだろう。

【専スタ@広島】40000人級スタジアムを作れる土地が必要(或いは市民球場跡地はスタジアム用地に不向き)、という意味

by ktj posted at 2012-10-06 11:48 last modified 2014-10-26 08:44

(11/3)追記。検証したら何とか40000人級もできそうだったのでこの記事の結論は撤回。

なんか説明不足だったっぽいんで補足してみる。以前ここで書いたことのおさらいになるんだけど

公設で(それなりに行政から資金を投入して)「主にプロが使うことを事実上の目的とした」スタジアムを作る場合、ある程度長期間使い続けるってのが前提になると思うんだ。利用期間が短ければスタジアムによる経済効果なんかもたかがしれたものになるし、クラブから入る使用料やネーミングライツ収入だって少なくなる。totoだって10年そこらしか使わないスタにお金を出してくれるとは思えない。短期間でよそに移転してしまうようなら、行政がお金を出してまでスタジアムを作る意義が無い。

で、何年以上使えばいいかというと、大体30年くらいじゃないだろうか。てのは、マツダスタジアムだと30年満期の市債発行でまかなっているから。30年使えば収支とんとん、ってのが市の考えかと。

で、サッカースタジアム。もちろん、いきなり40000人級スタジアムを作る必要は無く、当面は25000人級で十分。でも、このキャパじゃいずれ足りなくなる。特に市民球場跡地みたいな一等地に建てちゃった場合、できてから10年もしないうちに「ぜんぜん足りねーよ」っていう状態になりかね無い。クラブにとってみれば、より多くの売上をあげる機会の損失、ってことになる。だから、当面は20000人級でも、あとで拡張できるだけの余地は絶対必要だと思うんだ。

で、どこまで拡張できればいいかっていうと、マツダスタジアムよりもワンクラス多く、且つA代表戦の(定期的な)利用が見込める40000人級ってのが一つの目処だろう。月10日やるプロ野球よりも月2~3回しかやらないサッカーの方が一試合あたりの価値が高いわけで、長い目でみれば一試合あたりの動員数ならフットボール>ベースボールとなるのが自然。(サッカーじゃなくアメフトの話だけど)アメリカの場合、人口10万のグリーンベイは例外中の例外としても、インディアナポリス、ジャクソンビル、ナッシュビル、シャーロット、ニューオーリンズ、バッファローといった市場規模が小さくてMLBが来れない地域がNFLのフランチャイズ(全て60000人オーバーのスタジアムあり)になっていたりする。AAA級のスタジアムだとせいぜい20000人なので、これらの地域ではフットボールのスタジアムがベースボールの3倍以上のキャパになっていたりするのだ。

さて、市民球場跡地。ここは、あまり土地が広くない。地下構造物(「旧市民球場跡地にかかる現行の制約条件」を参照)がちょうど旧市民球場を囲むように配置されており、これを避けるようにスタジアムを作った場合、おそらく敷地面積として25000平方メートルほどしか確保できない。グラウンド面積が(芝生のないところを含めて)10000平方メートル程度なので、建築面積は最大15000平方メートル。ちなみに18000人収容のフクダ電子アリーナの建築面積は16000平方メートルである。

もっとも、調べたところ、旧市民球場レフト側の地下構造物についてはなんとかなるかもしれない。これが何か気になっていたのだが、広島サッカー専用スタジアム構想委員会さんのところにヒントがあった。ここと、現球場周辺の都市施設の状況について(広島市資料)から、ここの地下構造物は「基町ポンプ場から隣の川に排水をするための水路」であると推定される。てことで、商工会議所ビルを全て解体できるなら迂回水路を敷設することも可能だろう(お金かかるけど)。旧市民球場跡地+PL教会+護国神社跡地+青少年センター+αで200×150メートル程度はとれそうだ。普通に建てて25000人級ってところ(座席間隔はきっちりとっておくべきだと思う)。ただし、これにさらに高さ制限が加わる。こっちは原爆ドームと平和公園がある限りなくなることは無い。

てことで、旧市民球場跡地の場合、結局高さ制限がネックになって、20000人級からの上積みが困難だと思うし、それをクリアできたとしても「ちゃんとしたスタジアムを作ろうとすれば」25000人級が上限。言い換えれば、市民球場跡地をスタジアム用地として選択した場合、30年は20000人級(或いは詰め込んで25000人級)で我慢しましょう、ってことになる。もちろんその間にWC日本開催があっても見送り。それくらいなら他に適切な立地があればそっちを狙うべき、と思うわけなんだ。

【専スタ@広島】都心のスタジアムにふさわしい「複合施設」とは

by ktj posted at 2012-10-14 11:21 last modified 2015-05-02 21:22

(10/15)ちょっと加筆修正しました。

最近、Twitterなり2chなりで、(サッカーは年20日しか利用できないから跡地には不適という指摘に対して)「複合施設にして稼働率をあげれば問題ない」という主張を見かける。

でも、大事なのって「サッカーの試合が無い日に紙屋町界隈に人を引っ張ってくるか」ってことだから、必要なのは単に稼働率をあげるだけの施設じゃなくて、今までは紙屋町に行かなかった人たちを引っ張ってくることができる施設だと思うんだ。つまり、何をスタジアムと複合させるか、ということを後回しにしちゃいけない。で、具体的にはどんな施設なのかというと…

  • 周辺に今までにないユニークな設備(或いはサービス)であり、今までそのエリアにこなかった人を引っ張ってこれること
  • 黒字であれば申し分ないが、少なくともにぎわい効果(に基づく税収増)に見合った程度の赤字までに抑えられること
  • スタジアムと組み合わせることで、類似の設備に対してアドバンテージを有すること(スタジアムとセットにしないとその地域では成立し得ないような設備・サービスであるともいえる)。

ヨーロッパのスタジアムでよくある複合型施設としては、スーパーマーケット、ホテル、老人ホーム、フィットネスクラブといったところ。で、ざっと確認してみたが、複合型スタジアムに限らず、フットボールのスタジアムってだいたい郊外の住宅地や工業地帯で、都心のビジネス外や中心商業地域に建っているケースって、全天候型のいわゆるドーム球場(欧州だとアムステルダムアレナ)以外ではほとんどない(アメフトだけどシャーロットのバンクオブアメリカ・スタジアムくらい)。

で、結局のところ、上記の複合施設って、郊外だから成立すると思うんだ。つまり、

  • そもそも周囲が住宅街で競合する施設が存在しない。それゆえに周囲の需要を一手に引き受けることになり収入も期待できる。
  • 駐車場などをスタジアムと共有できるので、民間業者があとから類似の施設を作ろうとしてもスタジアム併設施設に到底勝てない。

ってこと。日本で例えるなら郊外のイオンモールにスタジアムを併設するようなもの。隣がイトーヨーカドーの仙台ユアスタなんかはこのパターンだよね。

そして、スタジアムをビジネス街や都心の中心商業地域に建てる場合、上記の大抵の施設は周囲に既にある。仮に無かったとしても、需要はあるんだからそのうちに民間業者が勝手に作ってくれる。よーするに、都心型スタジアムの場合、「需要はあるけど民間がやったらやや赤になる。それでいて、集めたお客さんが周囲で積極的に消費活動を行ってくれる」という、すごく微妙なところを狙う必要がある、ってことになる。

ついでにいうと、市民球場跡地にスタジアムを作り、そのスタンド軒下に複合施設を置く場合、とれる延床面積は結構制限される。跡地に建てられるスタジアムの建築面積は、(隣の商工会議所ビルや護国神社駐車場やPL教会や青少年センターの土地に手をつけなければ)15000平方メートルくらい。この規模のスタジアムだと、2F以上のフロアはコンコースやトイレ、飲食販売スペースなど、「主に観客のために利用する」設備が占めることになる。一方、All For Hiroshima応援ブログに掲載されているフクダ電子アリーナの1Fの平面図によれば、1Fのおおよそ半分ほどは、試合を開催するためのスペース(更衣室や審判・関係者の控え室、会議室、監督室、ドーピング検査室、医務室、記者会見のためのホールなど)で占められてしまう。つまり、跡地で使える延床面積は8000平方メートル程度。

で、考えてみた。ひょっとしたら「何も作らない」のが最良の複合施設ではないかと。つまり、5000平方メートル以上というまとまったスペースを活用した屋内イベントスペース。スタジアムと別にやろうとすると土地代のわりに稼働率が低くて(年100日も稼働できれば上出来)到底ペイしないけど、街に人を引っ張ってくるための「敷居の低い」イベントを開催するための公営の設備としてなら有りだし、スタジアムを作ると自動的にできるスペースなのでコストも低い。コンコースもスペースとして使えるし、トイレや、メインスタンド側の更衣室や諸室も活用すればいろいろできそう。

なんで、(30年25000人級で我慢することを許容した上で)跡地に複合スタジアムを建てるのであれば、

  • スタジアムは概ね旧市民球場からはみ出すこと無く建てる。
  • スタジアム南側(ポンプ室なんかがあって上に建物を建てることができないエリア)はイベント広場として確保(勝鯉の森はヤード跡地にでも移転)。
  • 試合開催のための諸施設はメインスタンドと北側サイドスタンド下に集約。バックスタンド及び南側サイドスタンド下は屋内イベントスペースとして適宜貸出。

というのが良さそうな気がするんだ。

おまけ。広島県立総合体育館(グリーンアリーナ)を調べたところ、このような資料を発見した。6ページ目に年間利用者数が載っているんだけど173万人とかパネェ。ついでに建築費356億円(こっちは5ページ目)もパネェ。

スタジアムのメインスタンドが南向き?

by ktj posted at 2012-10-21 17:22 last modified 2013-07-23 06:11

田辺一球氏のTwitterより

ぜんぜん帰れないからいくらでもつぶやける。ビッグアーチの配置はメーンスタンドが北を向いている。こんなサッカー場はない。普通はメーンが南だ。これは陸上競技の風向きに配慮している。だいたい日本人初のオリンピック金メダリスト織田幹雄さんの記念ポールが立っているのだからここは陸上用だ。

え?

メインスタンドはTVカメラが並ぶので、南向き(ピッチに対して北側)は絶対やっちゃいけない配置(もろ逆光になる)。プロや国際試合は午後以降に行われるので、メインスタンドは東向き(ピッチに対して西側)がベスト、次点が北向き(ピッチに対して南側)というのはちょっと考えれば分かりそうなもんだが。JFAのスタジアム標準にも「メインスタンドは西側に設置することが望まれます」ってちゃんと書いてある(第3章3.2「フィールドの向き」12ページめ)。


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